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Album name:mitaina
今作で特筆すべきは、様々なジャンルで活躍するミュージシャンとのコラボレーションを高いレベルでたむらぱんの作品として昇華させている点。 まずはイギリスのパンク・バンド、SNUFFとのコラボという予測不可能な共演である「フォーカス」。SNUFFのライブを見に行ったことがきっかけで 意気投合し、ロンドンにてレコーディングを敢行したというこの楽曲は、激走するパンクサウンドとたむらぱんの POPセンスが見事に融合した新機軸である。 そして、椎名林檎とのコラボレーションでも知られる斎藤ネコがストリング・アレンジを手掛けた端正なバラード「白い息」。たむらぱんの 歌詞の細やかな情景描写と、斎藤ネコによる繊細なストリングスが美しく絡み合う、彼女のメロディメーカーとしての実力も存分に発揮された楽曲だ。 また、「ファイト」は、管弦楽器を大胆に取り入れた壮大なアレンジで、まるでミュージカルのようにめまぐるしく展開していく様はまさに圧巻。 たむらぱん以外に誰も作ることの出来ない、彼女の新たな到達点といえる名曲に仕上がっている。
こうした楽曲をはじめ、今作は全体的にかつてない程にたむらぱんの音楽に対する自由で貪欲な姿勢が読み取れ、同時に“たむらぱん流POP”の 一本筋がビシっと通っているアルバムとなっている。タイトルの『mitaina』(ミタイナ)という言葉はダブルミーニングだろうが、そこには 「もっと見たい」という彼女の音楽的な欲求も込められているに違いない。キャリアを経てますます充実するたむらぱんの音楽的冒険が詰まった アルバムの完成である。
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